結婚相談所物語(28) 〜親への挨拶(後編)〜

　篤の両親への紹介は終わった。

　『結婚相談所物語(27) 〜親への挨拶(前編)〜』の続きです。

　自分の両親に顔見せに来てくれた南。

　次は篤が南の実家へと挨拶に伺うことに。

　南「ごめんね、ウチ遠くて」

　南さんの実家は片道2時間くらい掛かる所にあった。

　篤「大丈夫。何か小旅行みたいで楽しいし服はこんな感じで良かったかな？」

　今回一番頭を悩ませたのが服装だった

　スーツじゃ結婚の挨拶みたいだし、ジーンズじゃ軽装過ぎるし、と言ってセミフォーマルみたいな服装は持っていないし・・・。

　結局、チノパンにシャツという感じで落ち着いた

　南「大丈夫。ウチの親はあんまり細かいことは気にしないから逆に失礼があったらごめんなさい」

　段々と家が近づき緊張感が増して気持ち悪くなってきた

　そして、到着してお母さんが出迎えてくれた

　篤「は、初めまして。南さんとお付き合いさせて頂いております村山篤でござります」

　(か、噛んだ)

　南ママ「まぁ、何だかお侍さんみたいな話し方をなさるのね」

　南「そんな訳ないでしょほら、篤君も固まってないで上がって」

　いきなり、やってしまったけどお母さんの対応力すごいな

　居間に通されると、今度はお父さんが立ち上がって出迎えてくれた。

　篤「は、初めまして。南さんとお付き合いさせて頂いております村山篤でございます」

　(よし、今度は言えた)

　南パパ「遠い所、よく来たでござるな」

　篤「(さっきの聞かれてた)」

　お父さんの応用力も侮りがたし

　南さんのご両親はとても明るく、重たい雰囲気になるのを覚悟してたのが杞憂に終わって本当に良かった

　小一時間ほど話しをして家を後にし、夕方まで地元を案内してもらい南さんは実家に泊まる事になっていたので一人で帰宅の途に着いた

　途中で南さんからメールが届き「今日はありがとう誠実そうな人だねって言ってたよ」との事だった

　まずは、第一関門クリアかな

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