結婚相談所物語(27) 〜親への挨拶(前編)〜

　どんどん好きになっていく。

　『結婚相談所物語(26) 〜交際開始〜』の続きです。

　ついに、交際へと発展した篤と南の二人。

　果たして無事に成婚までたどり着けるのか。

　篤「無事に交際OKしてもらえました」

　エ「おめでとうございますプレ交際期間と違って並行交際は認められておりませんので、これ以降のお見合いの申し込みや申し込まれはありませんので、岡崎さんに集中してお付き合いしていってください。プロフィールもハートマークになって他の人には見られないようになります。」

　篤「ちなみに、交際がダメになって元に戻る場合も有るんですよね？」

　エ「そうですね。もっと言うと、ごく少数ですが成婚退会した後に戻られるケースもあります。でも、ほとんどの場合はお互いに誠実にお相手に向き合っていけば結婚されますよ」

　交際申し込みから1ヶ月、お見合いした日から数えると3ヶ月が過ぎた。

　本当は3ヶ月以内に成婚するか答えを出さなければいけないのだけど、カウンセラーさんに頼んでもう少し時間をもらえることになった

　南さん(←呼び方が変わった)とは週に1〜２回は会うようになっていたけど、一緒にいて楽しい気持ちが変わることはなかった

　そして、カウンセラーさんからのアドバイスもあり、お互いの親に会う事になった。

　プロポーズが先でも良いみたいだけど、親との相性が最悪な可能性もあるし挨拶を先にするのをお勧めしますって言ってたし

　まずは、ウチの親に紹介する事になった。

　付き合ってる人を家に連れて行くなんて学生の時以来だから妙に気恥ずかしい

　事前に「結婚が決まってる訳じゃないから、変な事を言わないでくれよ」って釘を刺すのも忘れなかった。

　当日、南さんは淡いピンクのワンピースを着て来てくれた

　手ぶらで良いって言ったのに、しっかり手土産まで用意してくれていた

　初の対面は親も南さんも緊張からぎこちないスタートになったけど、最後の方には笑顔で会話して小一時間で終了となった。

　南「私、変なこと言わなかった？」

　篤「全然、大丈夫だったよウチの親の方こそ、お菓子食べろ食べろって何回勧めるんだよって感じでゴメン。相当緊張してたんだと思う」

　南「でも、優しそうなご両親で良かった」

　篤「ホント？そう思ってくれたのなら良かった」

　南「あー、緊張したぁ。来週はこの緊張感を篤君が味わうんだよ」

　篤「」

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